【未経験から!】行政書士事務所に就職した人の道のり

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71 【未経験から!】行政書士事務所に就職した人の道のり

— 30〜40代の“経験”を実務価値に変える方法まで完全解説 —

「資格は取れた。でも、実務は未経験。どう動けば採用されるの?」
こうした声は、編集部が行ったヒアリングや読者アンケートでも多数寄せられました。以下は、複数の合格者・採用担当者への取材内容をもとに再構成した“モデルケース”(例:Aさん・42歳・元メーカー営業)です。
転機になったのは、前職の経験を“法律実務の価値”に翻訳すること。履歴書・面接での伝え方や、入所後90日間の動き方(チェックリスト化・電子申請フロー整備など)を変えた結果、面接2社目で内定→半年で主担当に就いたというパターンが共通して見られました。
本記事では、この再現可能な手順を、取材知見と実際の書式・フレーズ例に落とし込んで解説します。


目次

行政書士事務所に就職するメリット(未経験こそ現場へ)

メリット中身具体的な伸びしろ
実務経験が積める申請書・理由書・証憑収集・補正対応「手戻りを減らす段取り力」が身につく
法改正に強くなる現場で運用差・最新情報に触れる机上の知識→実務対応力へ
独立の準備になる顧客対応・単価感覚・業務フロー開業後の失敗を先に回避できる
収入の安定開業初期の売上ゼロ期を避ける家計と学びを両立できる

ポイントは「経験=資産」。未経験の数か月が、のちの独立を何年もショートカットします。


採用される人の“共通項”はこれだけ

  • コミュニケーション力:依頼者の事実関係を正確に聞き出す、役所に要点を伝える
  • ITリテラシー:e-Gov/eLTAX など電子申請の基本、クラウド共有、PDF編集
  • 継続学習:法改正を追い、手順をテンプレに反映できる

30〜40代はここが強み。あとは言語化の仕方を変えるだけです。


【いちばん大事】前職の経験を“法律実務の価値”に変換する

経験→価値への置き換え表

前職経験(例)事務所で喜ばれる“実務価値”への翻訳履歴書・面接での言い方テンプレ
営業ヒアリングの構造化/必要資料の一発確定/期日管理「要件や必要書類をチェックリスト化し、初回面談30分で道筋を示せます」
事務・総務・経理証憑収集の漏れ防止/財務書類の整備/台帳管理「決算書・残高証明の収集と照合、台帳運用の標準化が得意です」
IT・システム電子申請フローの構築/クラウド権限管理/マクロ自動化「e-Govの権限・IDを台帳化し、申請パターンをSOP化します」
建設・不動産業界用語の通訳/現場要件の把握/資料の現実的な集め方「施工体制や元請け実態の整理から要件適合の可否を早期判定します」
接客・医療福祉傾聴と記録/センシティブ案件の丁寧な説明「高齢者・外国籍の方にも図解で説明し、合意形成を支援します」

面接の一言で差がつくフレーズ例

  • 必要資料の一発確定を目標に、初回30分で“いつ・誰が・何を”まで落とし込みます」
  • 補正ゼロをKPIに、役所の運用差は事前に電話確認します」
  • 「e-GovはID・権限を権限台帳で管理し、電子署名は手順書化します」

応募前に整える“即戦力ポートフォリオ”(未経験でも作れる)

  • チェックリスト:建設業許可/在留資格/会社設立など1種でOK
  • 進捗テンプレ:依頼~申請~補正~納品までの連絡定型文
  • 電子申請の手順書:スクリーンショット3〜5枚で要点だけ
  • 説明用スライド(A4・3ページ):「顧客の悩み→解決手順→必要書類→費用感」

面接で、「これを使えば初日から回せます」と見せられると、一気に評価が上がります。


応募〜内定まで:実戦フロー

1)求人情報の集め方(王道+穴場)

  • 王道:ハローワーク/一般求人サイト/行政書士会の掲示
  • 穴場
    • 地域支部の研究会・勉強会(終了後の懇親で採用が動く)
    • 士業向けコミュニティ/メルマガ求人欄
    • 分野特化の**Facebookグループ/X(旧Twitter)**での公募
    • 他士業(税理士・社労士)事務所経由の紹介求人

2)書類の書き方(要点だけ)

  • 職務要約は3行:「課題→行動→数値」
  • スキル欄は“道具+成果”:「e-Gov/PDF編集/スプレッドシート自動化→補正率○%削減」
  • 志望動機は“分野×価値提供×学習計画”で一段深く

3)面接で聞かれやすいこと&答え方

  • Q:未経験で何ができますか?
    A:「初回ヒアリングで必要書類を確定→チェックリストと進捗テンプレで手戻りゼロを目指します」
  • Q:残業や繁忙期は?
    A:「期日逆算のガントチャート化で見える化。ゼロの日を作らない運用で回します」
  • Q:ミス防止は?
    A:「二重チェック(自分→翌朝→他者)、版管理、電子申請のスクショ保存で再現性を担保します」

実際の就職体験談(要点を具体化)

ケース1:40代前半・元営業(正社員入所)

  • 不合格1回→2年目合格。面接で“必要書類の一発確定”をアピール
  • 電子申請の手順書を持参→入所1か月で補助から書類ドラフト担当
  • 6か月で主担当。月10件の進捗管理表を整備し、補正率が15%→5%に

感想:「営業の“聞く力”がそのまま実務の強みになった」

ケース2:30代後半・元事務(パート→正社員)

  • 子育てと両立、午後だけの時短勤務から開始
  • e-Gov/PDF結合・リダクションを習得し、電子申請フローを整備
  • 9か月で正社員登用。役所からの信頼で指名電話が来るように

感想:「“丁寧に整える”事務力が、最短で評価につながった」


事務所でよく扱う業務と、未経験が任されやすい初任務

分野代表的な仕事初任務の例
許認可(建設・宅建ほか)要件診断/申請書作成/証憑収集/補正必要書類リスト作成/誓約書・経歴書ドラフト
在留資格資料ヒアリング/理由書/申請/更新管理ヒアリング票の整備/パスポート・在留カードの確認台帳
相続・遺言財産目録/相続関係説明図/遺言文案台帳とフォルダ構成/戸籍収集の進捗管理
会社設立定款作成/電子認証/登記連携定款テンプレ更新/押印→電子署名への置換手順

まず磨くべき“実務直結スキル”トップ5

  1. e-Gov/eLTAX の基本操作(ID・権限・電子署名の流れ)
  2. PDF編集(結合/しおり/リダクション)とファイル命名規則
  3. チェックリスト作成(案件別・役所別)
  4. ヒアリング票(“誰が・いつまでに・何を”の3点)
  5. 進捗管理(ガントチャート/週次レポート)

「Word・Excelが使える」よりも、“行政の手続きが止まらないスキル”が評価されます。


年収のリアリティ(期待値の整え方)

  • 初年度:280〜360万円(地域・雇用形態・分野による)
  • 2〜3年目:360〜480万円(主担当・難度の高い案件を持てると上振れ)
  • 提示される金額が前職より下がることは珍しくありません。**「実務経験への投資期間」**と捉えるのが現実解。
  • 副業不可の職場もあるため、面接時に就業規則を確認しましょう。

入所後の「最初の90日」ロードマップ(未経験向け)

  • Day 1〜7:フォルダ命名・版管理・チェック表の理解/電子申請の動線整備
  • Week 2〜4:1案件の進捗オーナーを経験(連絡テンプレの運用)
  • Month 2:役所への事前電話を自分で実施/補正対応を1回主導
  • Month 3:似た2案件をテンプレ化→チーム共有(小さくても改善提案)

KPIの目安

  • 補助→ドラフト担当まで:30日
  • 自走(主担当)まで:60〜90日
  • 補正率:10%未満を目指す

よくある質問(FAQ)

Q. 資格がなくても入れますか?
A. 補助スタッフとして採用される例は多いです。勉強中であることを明記し、いつ受験・合格予定かを伝えましょう。

Q. 30〜40代でも遅くない?
A. むしろ有利。ヒアリング力・期日管理・説明力が成熟しているからです。

Q. 忙しくて学習が続きません。
A. “翌日・3日・7日”の反復短時間の固定枠(毎朝15分)を。法改正は週1で更新→テンプレ反映がコスパ最強です。

Q. 面接で差がつく一言は?
A. 「必要書類の一発確定と補正ゼロをKPIに、事前電話とチェック表で手戻りを潰します。」


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まとめ:未経験でも“採用される人”になれる

  • 鍵は「前職→実務価値への翻訳」。
  • ポートフォリオ(チェック表・手順書・進捗テンプレ)を持参し、初日から回せる人をアピール。
  • 入所後は90日で主担当を目指し、補正ゼロ運用へ。
  • その経験が、独立・キャリアアップの最短ルートになります。

今日やること(15分):前職で使っていた“段取り術”を、必要書類チェック表に移し替えてみてください。明日の面接で武器になります。


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