「やる気が続かない」「勉強しても手ごたえがない」――。
30〜40代の社会人にとって、行政書士の最大の敵は時間のなさと心の折れやすさです。合格者の多くが口をそろえて言うのは「最後まで諦めなかったこと」。つまり、心構えとメンタル管理が合否を分けるということです。
本記事は、精神論で終わらせない「低エネルギーでも動ける仕組み」に落とし込んだ心構えガイドです。集中できない日でも再開できる“最小の行動”を軸に、家族や仕事と両立しながらメンタルを保つ具体策をまとめました。
目次
まず押さえる3つの心構え(行動に直結する形で)
| 心構え | なぜ大事か | 今日からの具体行動 |
|---|---|---|
| 長期戦を覚悟する | 学習は1〜2年スパン。波があって当たり前 | 学習計画を3か月単位で作る(週に一度だけ見直す) |
| 完璧主義を捨てる | すべてをやろうとして折れる | 捨てる基準:時間の7割は行政法・民法に投下/商法・会社法・時事は足切り回避でOK |
| 継続を最優先 | 1日ゼロが続くと再開が困難 | 3分ルール:疲れていても3分だけテキストを開く(解けなくてOK) |
ポイント:心構えは「考え方」で終わらせず、“今日の行動”に翻訳する。
折れそうな日に効く“低エネルギー再始動”セット
1)3分ルール(最小の着火)
- テキストを3分間だけ開く
- できること:目次を見る/太字だけ追う/解説の最初の段落だけ読む
- 終わったら「今日はOK」として良しにする(ゼロを回避するのが目的)

最初にとりかかるハードルを下げることで、勉強が継続しやすくなります。
2)ゼロ回避チェック
- 「しおりを1つ進めたら合格」のつもりでOK
- 正解数で自分を評価しない。動けた事実だけ記録をつける(○印をカレンダーに)
3)能動的スキップ(止まらない工夫)
- つまずいたら質問箱に投げる→“保留タグ”を付けて次へ進む
- 回答待ちで学習を止めない(待ち時間は別単元の一問一答に回す)
長期戦を走り切るためのメンタル運用
3か月スプリント方式
- 期間を3か月で区切り、ゴールを1つに絞る
例)「行政法の過去問Aランクを3周して根拠を口に出せるようにする」
“埋め込み休養”で無理をしない
- 新しい運動習慣を足さない。休憩5分=ストレッチ、音声講義=目を閉じて聴くなど、学習動作に休養を埋め込む
- 睡眠は削らない(翌日の3分ができなくなるため)
評価基準を変える
- 模試の偏差値ではなく、「なぜ」を説明できるかで自己評価
- 成績が伸びない時期も、理解の言語化が進んでいれば前進
よくある挫折→即効リカバリー表
| 挫折サイン | ありがち反応(悪手) | 推奨アクション(低エネルギー) |
|---|---|---|
| 帰宅して動けない | 長時間やらねば、と先延ばし | 3分ルール→できたら終了でもOK |
| 同じ単元で停滞 | できるまで粘って時間ロス | 能動的スキップ→質問→別単元へ |
| 学習時間が取れない | 気合で睡眠削る | 家事トレード/ミールキットで時間を買う |
| 模試で伸びない | 参考書を増やす | 過去問の根拠口頭化とA・Bランク優先 |
| 家族の視線が痛い | さらに隠れてやる | 家族コアタイムを先入れ/外で講義、家は過去問のみ |
“捨てる勇気”の具体基準(迷わないための線引き)
- 時間配分:行政法・民法=7割、憲法=2割、その他(商法・会社法・時事・基礎法学)=足切り回避
- 問題選別:過去問はA・Bランク中心を3周→根拠を口で説明できるまで
- 直前期:新規分野の深追いをやめ、取りこぼし消しに集中
迷いを排除すると、心が軽くなり、折れにくくなる。



全てをやろうとすると時間がいくらあっても足りなくなります。
合格に必要な部分を見極めて、それに注力することが最重要です。
家族・周囲の理解も“メンタル装備”の一部
誤解を避ける言い方テンプレ
- 「今日は外(通勤)で講義3本済み。家では過去問1セットだけやるね。終わったら家族時間に全振りします」
家事の再配分(トレード)例
| 期間 | 受験生が外す家事 | 代わりにすること/外注 |
|---|---|---|
| 平日 | 夕食後の皿洗い | 朝のゴミ出し+週末の風呂掃除 |
| 直前1か月 | 週の買い出し | ネット注文へ固定(配達日指定) |
家族との関係が安定=学習の波が減る=メンタルが守られる。
合格者の声(第三者の体験談)
- 41歳・製造業
「3分ルールで“ゼロの日”が消えたのが一番効きました。仕事で疲れた日は解説の最初の段落だけ読む。家事トレードも表にして合意。罪悪感が消えて継続できました。」 - 37歳・二児の母
「家族コアタイムを先にカレンダーに書いたら、勉強時間の交渉がスムーズに。音声講義は目をつぶって聴く“埋め込み休養”で消耗が減りました。」 - 45歳・営業職
「詰まったら質問→保留タグで即スキップ。『止まらない仕組み』にしてから、気持ちが軽くなって点も上がりました。」
1週間の“低エネルギー仕様”メンタル運用サンプル
| 曜日 | 朝 | 通勤 | 夜 |
|---|---|---|---|
| 月 | 行政法の見出し読み3分 | 講義×2本(倍速) | 過去問Aランク10問(30分) |
| 火 | 民法の太字拾い読み3分 | 音声復習 | 記述1問(20分)+解説段落だけ |
| 水 | 休み(睡眠優先) | 音声だけ | 3分ルールでOK |
| 木 | 憲法判例の要旨3分 | 講義×1本 | 一問一答(15分) |
| 金 | 行政法条文の太字3分 | 音声復習 | 家族コアタイムのみ |
| 土 | 午前:家族 | ー | 午後:過去問セット×2/夜:ストレッチしながら音声 |
| 日 | 直近弱点の復習3分 | ー | 模試の誤答理由だけメモ(15分) |
よくある質問(Q&A)
Q. メンタルが弱いと合格は無理?
A. 強さより立て直す手順が大事です。3分ルール→能動的スキップ→翌朝15分差し替えの順で再開しましょう。
Q. 成績が伸びない時期の不安は?
A. 偏差値ではなく、「なぜ」を口で説明できるかで評価。言語化が進めば、遅れて一気に点になります。
Q. 家族の理解が得られない
A. 先に家族のコアタイムを固定し、家事トレードを提示。勉強は“空き枠に置く”と誤解が減ります。
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まとめ|心は“気合”でなく“仕組み”で守る
- 3分ルール/ゼロ回避/能動的スキップで、折れた日でも再開できる
- 捨てる基準(7割を行政法・民法)で迷いを減らす
- 埋め込み休養と家族コアタイム+家事トレードで消耗と罪悪感を減らす
👉 今日の一歩は「カレンダーに家族コアタイムを先に書く」だけ。
その小さな一手が、合格まで心を運び続ける“レール”になります。

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