「択一問題はなんとかなるけど、記述式が怖い…」
行政書士試験を目指す30代・40代の社会人からよく聞く声です。
実際、記述式は60点満点中24点(40%)が合格者平均得点とされ、合否を大きく分ける重要パートです。にもかかわらず、多くの受験生は択一に偏り、記述対策を後回しにしがち。結果、本番で「あと数点足りなかった…」というケースが非常に多いのです。
そこで本記事では、初心者でも実践できる記述式対策の勉強法3選を紹介します。効率よく、コスパよく合格を目指したい社会人受験生に向けた実践ガイドです。
記述式対策の重要性を理解する
行政書士試験は、択一(多肢選択式)が主流ですが、記述式は3問・各20点で計60点。
合格基準は180点/300点のため、記述式を完全に落とすと合格は困難です。
記述式の特徴
- 問題数:3問(行政法2問+民法1問が基本)
- 配点:各20点、部分点あり
- 採点基準:キーワード(法的要件・結論)が書けているか
【択一と記述の得点比較】
区分 | 出題数 | 配点 | 学習時間の目安 |
---|---|---|---|
択一式 | 約56問 | 224点 | 全体の70% |
記述式 | 3問 | 60点 | 全体の20〜30% |
👉 記述は少ないけれど高配点。差がつくポイントです。
勉強法1:合格者が必ずやっている「答案構成練習」
記述対策で最も重要なのは、答案構成力を鍛えることです。
答案構成練習の流れ
- 問題文を読む
- 問われている法律・条文を特定
- 必要な要件を箇条書き
- 答案に落とし込む(40〜60字程度)
- 条文の要件事実を正確に押さえる
- 「結論」+「理由(要件)」を必ずセットで書く
- 字数制限を守りつつ簡潔に
👉 例えば、行政法の処分取消訴訟の出題なら、
「処分性」「原告適格」「出訴期間」など必須ワードを正確に盛り込むことが部分点につながります。
勉強法2:過去問+予想問題を繰り返す
過去問演習は記述対策の基本です。
なぜ過去問が有効か?
- 出題傾向が安定している(行政法・民法の定番論点)
- 採点ポイント(キーワード)を把握できる
- 模範解答を分析することで答案の「型」が身につく
【過去問活用法】
ステップ | 学習内容 | ポイント |
---|---|---|
1回目 | 模範解答を写経 | 書き方を真似して感覚を掴む |
2回目 | 時間を計って解答 | 制限時間内に書く訓練 |
3回目 | 添削・自己分析 | キーワードの有無を確認 |
👉 さらに、市販の「予想問題集」を併用すれば、最新の出題傾向にも対応できます。

勉強法3:通信講座を活用する(コスパ重視)
独学での記述対策は可能ですが、添削指導を受けられる通信講座の活用が最も効率的です。
通信講座を利用するメリット
- プロ講師による添削で「採点基準」に沿った指導が受けられる
- 独学だと気づきにくい「書き癖の改善」ができる
- 時間のない社会人でも短期間で答案力が向上する
【主要通信講座の記述対策比較】
講座名 | 特徴 | 費用感 | 添削回数 |
---|---|---|---|
アガルート | 記述集中講座あり | 約3〜5万円 | 10回程度 |
フォーサイト | 記述添削をオンライン対応 | 約2〜4万円 | 5回程度 |
スタディング | スマホ学習+記述対策講義 | 約2万円〜 | 添削なし |
資格スクエア | 実務家講師による採点指導 | 約4〜6万円 | 10回以上 |
👉 忙しい社会人ほど、添削付き講座がコスパ良い投資となります。
記述対策でよくある失敗パターン
- 択一に偏り、記述をほとんど練習しない
- 模範解答を「丸暗記」してしまう
- 長文を書きすぎて字数オーバー
👉 記述は「キーワードを外さない」ことが最重要。長さではなく的確さです。

まとめ:記述対策こそ合否を分ける
行政書士試験において記述式は「得点源」であり、「合否を決める壁」です。
本記事で紹介した3つの勉強法:
- 答案構成練習で骨組みを作る
- 過去問・予想問題で型を磨く
- 通信講座で添削指導を受ける
を実践すれば、初心者でも効率よく記述力を伸ばせます。
👉 最後に大事なのは「手を動かすこと」。答案を書かない限り、記述力は伸びません。

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