「仕事でくたくた。でも、勉強もしないと間に合わない」
「家族の顔を見ると“いま勉強していいのかな”と罪悪感がわく」
──そんな板挟み、ありませんか。
30〜40代の社会人が行政書士に挑戦するとき、最大の壁は“時間のやりくり”ではなく“家庭との調整”です。合格に必要な学習時間は目安で1,000時間前後。ここで多くの人がつまずくのは、勉強の方法そのものより 家族にどう理解してもらうか の設計が足りないからです。
でも大丈夫。「一方的に時間をもらう」のではなく、「家庭にメリットが返る設計」に変えると、空気は一気に良くなります。この記事は、受験生と家族の両方が納得できる“現実的な折り合いのつけ方”を、すぐ使える言い回し・表やテンプレ付きでまとめました。
社会人の行政書士試験の勉強法はこちらの記事をご覧ください。

この記事でできること
- 家族が得るメリットを先に伝える台本(そのまま読み上げOK)
- 崩れても立て直せる“柔らかい時間割”(コアタイム+バッファ)
- 「家事の委任・トレード」テンプレ(罪悪感なく学習時間をつくる)
- スマホ学習の見え方問題の解消法(“遊んでる”と誤解されない工夫)
- 子ども向けの説明カード(1分説明/応援カレンダー)
- リアル体験談(30代・40代、3パターン)
まずは順番を変える:「メリット→コスト→お願い」
家族会議の始め方(読み上げ台本)
1)メリット:「合格したら、収入や選択肢が増える。家族で○○に行きたい」
2)コスト:「その代わり、半年〜1年は勉強時間が必要」
3)お願い:「この時間帯だけ集中したい。代わりにこの家事は自分がやる/外注する」
4)お返し:「試験後は○○をする(旅行・家電購入・家事の肩代わり)」
※「1,000時間必要」から入ると圧が強くなりがち。未来のご褒美(家族の得)を先に伝えましょう。
対策1|“予測できる”が安心をつくる:コアタイム+バッファ
コアタイム=必ず家族の時間、バッファ=予備枠。勉強は“空いているところに置く”が基本です(ガチガチ固定は崩れやすい)。
平日の例(柔らかい時間割)
- 20:00–21:00 … 家族のコアタイム(最優先/勉強しない)
- 21:15–21:45 … 勉強A(30分・行政法動画)
- 22:00–22:20 … 勉強B(20分・民法一問一答)
- 22:20–22:40 … バッファ(仕事が伸びたらここにスライド)
休日の例(前日夜に調整)
- 午前 … 家族の用事(買い物・公園)
- 午後 … 模試 or 過去問(90分×1〜2コマ)
- 夕方 … バッファ(崩れた分の穴埋め)
カレンダーには「勉強時間ではなく“家族のコアタイム”を先に記入」。
家族の安心は、厳格さではなく予測できることから生まれます。
対策2|罪悪感をなくす:「家事の委任・トレード」を明文化
「応援してね」ではなく、“業務を入れ替える”発想に。家族の負担が増えると不満は溜まります。見える形で解決しましょう。
家事トレード表(例)
| 期間 | 受験生が外す家事 | 代わりにやること/外注 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 平日 | 夕食後の食器洗い | 朝のゴミ出し+週末の風呂掃除 | 夕食後30分は学習 |
| 土曜 | 夕食づくり | ミールキット導入(週3) | 家計と相談 |
| 試験前1か月 | 買い出し全般 | ネット注文に切替 | 配送日固定 |
交渉のコツ:「私が勉強30分=あなたの自由時間30分」。等価交換を意識すると通ります。
対策3|“見えない学習”で家の時間を守る
家でスマホを見ていると、勉強でも“遊んでいる”に見えがち。だからこそ、通勤や移動でインプットを終わらせるのが得策です。
- 外で完結する学習:通勤で講義視聴(倍速)→駅から家までの徒歩で音声復習
- 家ではアウトプットのみ:机では過去問・記述練習に集中(30〜45分)
- 見える化の工夫:「今日は外で講義3本済み。家では記述1問だけやるね」と開始前に宣言
誤解防止カード(冷蔵庫などに)
「スマホ=学習アプリ/この時間は“仕事”です。終わったら家族時間に全振りします」
対策4|子どもにも伝わる1分説明&応援カレンダー
- 1分説明:「今はレベルアップ期間。手伝ってくれたら、もっとすごいパパ/ママになるよ」
- 応援カレンダー:がんばった日はシールを貼る(子どもが貼ると一体感UP)
- 合格ごほうび:一緒に決める(動物園/キャンプ/ゲーム時間追加)
対策5|崩れた日の立て直し手順(3ステップ)
1)3分だけテキストを開く(最小タスク。解けなくてOK)
2)翌朝に15分を差し替え(夜に取り戻さない=睡眠を削らない)
3)わからない点は質問に投げて保留タグ→次の論点に進む(“待ち”で止めない)
体験談(再現ポイントつき)
- ケースA|41歳・製造業
「家事トレード表にしてから空気が変わりました。“皿洗い→朝のゴミ出し”の交換で、平日30分×2コマを固定。外で講義、家で過去問の切り分けが効いて、家族との衝突がゼロに」 - ケースB|37歳・二児の母
「子ども用シールカレンダーが神。『ママの星を増やそう』と子どもが応援隊に。家族のコアタイムを先に書く運用で、夫の理解も進みました」 - ケースC|45歳・営業職
「出張で崩れがちだったけど、バッファ枠を作ってから“取り戻せる”安心感が出て継続。困った問題は質問→保留タグ、次へ進むで停滞しないのがコツ」
家族会議チェックリスト(印刷して使えます)
- 未来のご褒美(旅行・家電など)を最初に共有した
- 家族のコアタイムをカレンダーに先入れした
- 家事の委任・トレードを表にして合意した
- 家での学習はアウトプットのみにする方針を共有した
- 崩れた日の立て直し手順(3分→翌朝15分→質問保留)を確認した
- 合格後のお返しを決めた
よくある反対と答え方(そのまま使える返し)
- Q「1,000時間も家族の時間が減るの?」
A「家族の時間を先に固定して、勉強は空いている枠に入れるよ。旅行(orご褒美)も約束したい」 - Q「スマホばかりで勉強しているように見えない」
A「通勤中に講義を済ませてる。家では過去問だけ。開始前に今日やる内容を伝えるね」 - Q「家事が増えてしまう」
A「家事トレード表で等価交換にしよう。必要ならミールキット・ネット注文も検討したい」
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まとめ|“奪う時間”から“家族で勝ち取る時間”へ
- メリット→コスト→お願いの順で話す
- コアタイム先入れ+バッファで崩れても戻せる設計に
- 家事の委任・トレードで罪悪感ゼロ化
- 外でインプット/家でアウトプットで誤解を防ぐ
- 子どもも巻き込む(シール・1分説明)
👉 今日やることは1つだけ。「家族のコアタイム」を今週のカレンダーに先に書く。
それだけで、あなたの勉強時間は“家族に応援される時間”に変わります。


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