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合格を引き寄せる“戦略的”模試活用術とおすすめ講座【社会人向け完全版】
「行政書士試験は模試を受けるべきか?」
——結論、受けるべきです。ただし目的は“実力測定”ではありません。
本番の時間制約下で「捨てる問題」を見極め、「取り切る問題」を確実に拾う訓練こそが、模試の真価です(=戦略的撤退の練習)。
行政書士試験の勉強法を知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
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模試の“戦略的役割”
- 過去問=知識とパターンの定着。
- 模試=時間・緊張・出題の揺れを入れた“本番意思決定”の練習。
「問題のポジショニング」を固定せよ
- A:確保問題(正答率≥80%)…必ず取り切る
- B:勝負問題(正答率60–79%)…時間が許せば挑む
- C:撤退問題(正答率<60%)…即切り(印だけ付けて最後に回す)
体験談(38歳・会社員/合格)
「模試で“Cは30秒で撤退”を徹底したら、本試験で+12点。難問に執着しないと決めた瞬間、合格点が現実になりました。」
点数に依存しない“評価軸”を導入
模試の指標をKPI化して、ブレない振り返りに。
※KPIは、最終目標(合格など)にたどり着くための“中間チェックポイント”
| KPI | 目標値 | 意味 |
|---|---|---|
| A取り切り率(上位60%正答の問題での正解率) | 95% | ここを取りこぼす=致命傷 |
| 撤退遵守率(C判定を2分以内で離脱) | 90% | “時間の浪費”を防ぐ |
| 迷い正解率(一度迷ったが正解した問題の割合) | 低いほど良い | 危険な知識の多さ指標 |
| 配分遵守率(各セクション予定時間±3分) | 90% | 時間管理の再現性 |
体験談(40代・主婦/合格)
「点数が伸び悩んでもA取り切り率が上がっていればOKと決めたら、感情の上下が減って勉強が継続できました。」
具体的時間配分テンプレ
本試験(180分)を分割。迷ったらこのモデルに戻る。
- 法令択一:90分(1問=2分/肢30秒の目安)
- 一般知識:30分(情報・文章理解を先に)
- 記述式:45分(1問15分→最後5分は見直し)
- バッファ(予備の時間):15分(マーク漏れ/戻り用)
早解きタイプは「法令85・一般25・記述55・バッファ15」に寄せてもOK。バッファは必ず確保。
模試後72時間“復習プロトコル”(行動テンプレ)
点数を見る前にKPIを埋める → 弱点に資源配分。
Day0(当日・30〜40分)
- A/B/C仕分け(体感でOK)
- KPI記録(A取り切り率/撤退遵守率/配分遵守率/迷い正解率)
- 迷い正解に★マーク(最優先復習)
Day1(60〜90分)
- ★迷い正解 → 不正解 → 未着手の順で復習
- 下記テンプレで弱点カード作成(1論点=5分以内)
Day2(45分)
- 弱点カードの口頭説明(1枚30秒)× 30–40枚
- 撤退判断の練習:C問題を30秒だけ眺めて撤退のシミュ
Day3(45分)
- ミニ模試(60分)で配分再現 → KPI再記録
- 改善が弱いKPIのみを翌週の学習に反映
「弱点克服テンプレ」ノート(コピー用)
- 科目/論点:____
- 条文番号:____
- 要件→効果(20字以内):____
- 出され方(選択肢の罠):____
- 私はどこで誤ったか:____
- 正しい判断トリガー1語:____(例:遡及・対抗要件・相当期間)
- 30秒口頭説明:____
迷い正解は不正解より優先してこのシートに落とし込みます。理由:本番で再現性が最も低く、失点再発リスクが最大だから。
記述式:45分を勝ち切る“型”
- 5分:設問要求(主語・述語・数字・否定語)に下線
- 25分:3問×各12〜13分で要件配席→40〜60字答案
- 15分:全体見直し(語尾統一/要件漏れ/主語ブレ)
40〜60字テンプレ
【要件】が(不)充足し、【効果】。必要に応じ【例外/抗弁】。
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- 過去問:A領域の最大化(取り切る技術)
- 模試:C領域の即撤退(切り捨ての胆力)+配分再現性
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忙しい社会人の“現実的スケジュール”
年間の狙い
- 6–7月模試=基礎定着度テスト(Aを落としていないかを見る)
- 10–11月模試=本番戦略の検証(配分・撤退・記述の再現性)
週次テンプレ(合計90分/日×5日想定)
- 月:直近模試KPI記録+★迷い正解を5枚カード化
- 火:過去問A領域のタイムアタック(1問2分)
- 水:記述40–60字×2問(答案化→音読)
- 木:C問題の30秒撤退訓練+弱点口頭説明
- 金:ミニ模試60分→KPI更新→翌週の修正点1つだけ決定
おすすめ模試講座(社会人視点で再評価)
“問題の質”に加えて、復習効率と受験のしやすさを重視
- アガルートアカデミー
- オンライン受験◎:在宅で時間確保しやすい
- 解説講義が密:迷い正解の“なぜ”を潰せる
- 分野別成績可視化:A/B/C判定に使いやすい
- LEC(東京リーガルマインド)
- 会場模試◎:緊張・雑音・移動含めた本番再現
- 母集団が大きい:相対位置が読みやすく、A取り切り率の比較が有用
- 詳細解説冊子:弱点カード作成の素材に最適
- フォーサイト
- スマホで復習完結:スキマ時間に★迷い正解つぶしが回る
- 解説動画のテンポ:短時間で要点把握→社会人向け
使い分け:在宅=アガルート/直前の本番慣れ=LEC会場/通勤復習=フォーサイト。
1社で完結させるより、“在宅+会場”のハイブリッドが最強。
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チェックリスト(印刷して使える最終版)
- A取り切り率≥95%か
- C撤退を2分以内で実行したか
- 記述は40–60字の型で書けたか
- 迷い正解を不正解より優先で潰したか
- 配分遵守率≥90%か(セクション±3分)
- 次の1週間で直すのは1項目だけに絞ったか
まとめ
- 模試はスコア測定の場ではない。戦略判断(確保/勝負/撤退)を身体化する訓練の場。
- 点数よりKPI(A取り切り率/撤退遵守率/配分遵守率/迷い正解率)で進捗を測る。
- 復習は72時間プロトコルでルーチン化。迷い正解>不正解の順で潰す。
- 6–7月=基礎定着テスト、10–11月=本番戦略検証。
- 講座は復習効率×受験しやすさで選ぶ。ハイブリッド運用が最短。
ここまで読んだあなたは、もう“点数に振り回される受験生”ではありません。
戦略で勝つ受験生です。次の模試は、KPI表を片手に“撤退の練習”から始めましょう。
社会人の行政書士試験の勉強法はこちらの記事をご覧ください。
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