「宅建は毎年20万人以上が受験する国家資格。でも合格率は低いって聞くし、自分に合格できるのか不安…」
「合格ラインは毎年変動するらしいけど、仕組みがよく分からない」
30代・40代の社会人受験生から、このような声を多く聞きます。忙しい日々の中で限られた時間を使って学習する以上、合格率の推移や合格ラインの仕組みを知っておくことは戦略的な勉強計画の第一歩です。
本記事では、宅建試験の合格率推移(過去10年分)と合格ラインの決まり方を徹底解説。さらに、社会人が効率的に合格を狙うための実践的な勉強法も紹介します。
宅建試験の合格率推移(過去10年)
宅建試験の合格率は、毎年おおよそ 15〜17% に収まっています。これは法律系資格の中では比較的高めですが、裏を返せば受験者の8割以上が不合格になる試験です。
表:宅建試験の合格率推移(2015〜2024年)
| 年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 | 合格点 |
|---|---|---|---|---|
| 2015 | 194,926 | 30,028 | 15.4% | 31点 |
| 2016 | 198,463 | 30,589 | 15.4% | 35点 |
| 2017 | 209,354 | 32,644 | 15.6% | 35点 |
| 2018 | 213,993 | 33,360 | 15.6% | 37点 |
| 2019 | 220,797 | 37,481 | 17.0% | 35点 |
| 2020 | 168,989 | 29,728 | 17.6% | 38点 |
| 2021 | 209,749 | 37,579 | 17.9% | 34点 |
| 2022 | 226,048 | 38,525 | 17.0% | 36点 |
| 2023 | 219,000 | 34,300 | 15.6% | 35点 |
| 2024 | 217,300 | 36,200 | 16.7% | 36点 |
👉 近年は 35〜36点前後が合格ライン となっており、安定した水準にあります。
合格ラインはどう決まるのか?
合格点の仕組み
宅建試験の合格点は「相対評価」によって決まります。
- 毎年、受験者の 上位15〜17%前後 が合格
- 問題の難易度に応じて、合格点が35〜38点の間で変動
- 問題が易しければ → 合格点は高くなる(37〜38点)
- 問題が難しければ → 合格点は低くなる(34〜35点)
👉 「35点以上を安定して取れる実力」があれば、どの年度でも合格を狙えると考えて良いでしょう。

宅建試験の受験者の特徴(社会人が多数)
宅建試験は、受験者の多くが 30〜40代の社会人 です。
- 年齢別では、30代が約25%、40代が約20%を占める
- 不動産業界従事者だけでなく、キャリアアップや副業目的の社会人も増加
表:受験者層の傾向(2023年度)
| 年代 | 割合 |
|---|---|
| 20代以下 | 25% |
| 30代 | 27% |
| 40代 | 21% |
| 50代以上 | 27% |
👉 特に近年は「リスキリング需要」で社会人の受験が増えています。
社会人が合格するための勉強時間と目安
宅建試験に必要な学習時間は 300〜400時間。
忙しい社会人でも、半年〜1年計画で十分合格を目指せます。
表:社会人向け学習シミュレーション
| 勉強期間 | 平日 | 休日 | 合計時間 | 合格可能性 |
|---|---|---|---|---|
| 半年 | 1.5時間 | 3時間 | 約350時間 | 高い |
| 9か月 | 1時間 | 2時間 | 約400時間 | 安定 |
| 1年 | 1時間 | 2時間 | 約500時間 | 余裕あり |
👉 「平日1時間+休日2時間」でも、着実に積み上げれば合格ラインに届きます。

宅建合格を狙うための勉強法
基本戦略
- テキストは1冊に絞って繰り返す
- 過去問10年分を徹底的に解く
- 模試で時間配分を確認する
- 『みんなが欲しかった!宅建士の教科書』
- 『過去問宅建士』(TAC出版)
- 無料模試(資格スクエアなど)
- 通信講座(アガルート・資格スクエア・フォーサイト・スタディング)
👉 過去問と模試が「合格ライン突破」の最短ルートです。
もし時間が足りなければ、過去問の範囲をもっと絞ってもいいです。
私は民法が得意だったので、民法は5年分、それ以外は10年分やりました。
気をつけたことは、知識があいまいなまま放置しないことです。
過去問の解説を読んで、自分の言葉で説明できるようになることを目標にしていました。
宅建と行政書士の相性
宅建は法律系資格の入門編としても位置づけられます。行政書士を目指す方にとっても、宅建は法律知識の基礎固めに最適。
- 宅建で民法・行政法の基礎を学べる
- ダブルライセンスで不動産法務に強い専門家になれる
- 社会人のリスキリング資格として評価が高い

よくある質問(FAQ)
まとめ:宅建合格は合格ラインを理解することから
宅建試験は毎年20万人以上が挑戦し、合格率は15〜17%前後で安定。合格ラインは相対評価によって 35〜36点前後 に決まります。
👉 社会人受験生は、まず「合格ライン突破に必要な点数=35点以上」を意識し、今日から過去問演習を始めてください。効率的な学習で、必ず合格は狙えます。

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