「民法の時効制度って難しそうで覚えきれない」。
そんな人に向けて、“覚える順番”と“書く手順”をハッキリさせます。
30〜40代の社会人でも、毎日60〜90分で回せる現実的なやり方です。
行政書士試験の勉強法を知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
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目次
1. まず押さえる“地図”——試験で問われるのはここ
- 頻出:消滅時効(起算点・完成猶予・更新)、取得時効(要件・判例)
- 狙われ方:
- 択一…語句の違い(「知った時」/「できる時」)、催告の効果など
- 記述…60字で「起算点→事実当てはめ→結論」をまとめる
合格者のコツ:期間の暗記よりも「時系列の整理」と「用語の言い分け」。
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2. 改正民法の要点を“ひと目で”
- 消滅時効(債権)
- 原則:
- 「権利を行使できることを知った時から5年」
- かつ「権利を行使できる時から10年」
- 原則:
- 言い換え:短い方(5年)と長い方(10年)の“二本立て”。両方を頭に置く。
- 用語の置き換え(旧来の「中断」は分解された)
- 完成猶予:進行が止まる(例:催告、仮差押え 等)
- 更新:0からカウントし直し(例:裁判上の請求で確定判決)
重要:催告は更新ではなく完成猶予。ここでミスが多い。
3. 取得時効の“使えるメモ”
要件:
- 平穏・公然・継続の占有
- 善意無過失なら10年/悪意なら20年(不動産の典型)
判例の“規範”を一言で
- 「所有の意思が推定されるが、事情により否定され得る」
- 「他人名義での登記があっても、占有の内容から所有の意思を否定できるとは限らない」
- 「親族間の土地使用でも、対価・管理状況など具体事情で借用的性質が強ければ所有の意思を否定」
試験で使うのは結論より“規範文”。ここを自分の言葉で書けると記述が安定します。
4. “時効は時系列勝負”——図で解くプロトコル(手順)
4-1. まずは3行の時系列メモ
- いつ権利が発生?(できる時)
- いつその事実を知った?(知った時)
- 途中で催告・裁判・仮差押えはあった?
4-2. 次に用語を当てはめ
- 催告 → 完成猶予(原則6か月)
- 裁判上の請求(判決確定) → 更新(カウントし直し)
4-3. 最後に結論を短文で
- 「短期(5年)と長期(10年)の早い方で完成」
- 途中事由があれば「○年○月×日から猶予」「判決確定で更新」と書く
紙(メモ)に縦一本の時間線を引いて、日付と出来事を置くだけでミスが激減します。
5. 記述式60字テンプレ(そのまま使える)
型:
【起算点】→【どの事由で猶予/更新】→【新カウント or 期限到来】→【結論】
例(消滅時効)
債権は行使可能時から10年と、行使可能を知った時から5年の短長併存。催告は完成猶予にとどまる。確定判決で更新し、以後新期間を起算。
(59〜60字目安。実際の設問では事実関係の語を1〜2語差し替え)
例(取得時効)
平穏公然継続の占有が必要。善意無過失10年/悪意20年。所有の意思は占有状況で判断し、他人名義登記でも直ちに否定されない。
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6. よく落ちる落とし穴 → こう直す
| 落とし穴 | 直し方(合格メモ) |
|---|---|
| 「催告=更新」と覚える | 催告は完成猶予。更新は判決確定など。 |
| 「知った時」と「できる時」を混同 | 短期5年/長期10年を時間線に両方書いて比較。 |
| 取得時効は“善意10年・悪意20年”だけで終わる | 所有の意思の判断と家族間の使用=借用的の切り分けを一言添える。 |
| 設問の時系列を文章のまま読む | 縦一本の線に日付を置く(最低3点:発生/通知/訴訟)。 |
7. 社会人向け・学習の“時効専用プロトコル(手順)”
平日の15〜30分(通勤 or 朝)
- 過去問1問:時間線メモ→AIに3行要約を依頼→自分の言葉で1行言い換え
夜の30〜45分
- 記述60字をテンプレで1題。“必須語”(起算点/完成猶予/更新/善意無過失)を必ず入れる。
- 間違えたら★マーク→「翌日・3日後・7日後」に再挑戦(1-3-7ルール)
週末45〜60分
- 取得時効の判例を1件だけ深掘り:
- 結論→規範→事実→当てはめ→結論 を4行でメモ
- そのまま口で言えるかをチェック
8. 体験談
体験談①:39歳・営業(朝15分ルールで得点安定)
「時効は“線を引く”に変えたら、択一のケアレスが消えました。催告=猶予を線の横に書くクセで、ひっかけに勝てた。60字は起算点→事由→結論の順に固定。民法は4回連続で8/10以上。」
体験談②:41歳・総務(AI×言い換えで短時間定着)
「解説を全部読むのをやめ、AIに3行要約→1行で自分の言葉に。1-3-7で★問題だけ回し、1か月で時効の正答率が5割→8割に。取得時効の“所有の意思”は、家族間=借用的の可能性と占有実態を書き分けるとハマりにくい。」
9. 確認ドリル(超短問)
- 催告の効果は? → 完成猶予
- 裁判上の請求(確定判決)の効果は? → 更新
- 5年と10年、どちらが先に来たら完成? → 早い方
- 取得時効の基本要件3つは? → 平穏・公然・継続
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12. まとめ|“線を引く→言い換える→60字で書く”
- 時効は用語暗記より時系列整理。
- 催告=完成猶予/判決=更新を外さない。
- 起算点→事由→結論の60字テンプレで、記述も怖くない。
👉 今日の行動:
- 昨日の時効問題を縦一本の時間線で描き直す。
- AIに3行要約を頼み、1行で言い換える。
- テンプレで60字を書く(必須語を必ず入れる)。
このサイクルを1–3–7日で回せば、点は安定します。
コツコツ、でも手順は固定。それが合格への近道です。
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