「択一式は解けるのに、記述になると手が止まる…」
そんな悩みを抱える社会人受験生はとても多いです。
実際、記述式は合否を分ける科目です。2024年度も、記述で10点差が合否を分けたというデータがあります。
つまり、「書ける」かどうかが合格ラインを決めます。
行政書士試験の勉強法を知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

1. 記述式の出題と配点(60点の“勝負科目”)
| 科目 | 出題数 | 配点 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 民法 | 1問 | 20点 | 事例を条文に当てはめる力 |
| 行政法 | 2問 | 各20点 | 条文の要件・効果を正確に書く力 |
➡ 60点満点中30点取れれば合格圏。
択一で高得点でも、記述で落とす人が多いので“得点の柱”にすることが大切です。
2. 記述で点が取れない原因(=採点者が困る答案)
| 失点パターン | 採点者のコメント |
|---|---|
| 条文の言葉が抜けている | 「キーワードがないと点が入れられない」 |
| 事例をそのまま書いている | 「条文とのつながりが見えない」 |
| 結論がない/長すぎる | 「要件は合っているが、構成が曖昧」 |
3. 採点者が見る「60字テンプレート」
記述式は文章力よりも設計力です。
どんな問題でも、以下の型で書けば部分点が確実に入るように作られています。
🟩 基本テンプレート
【論点】+【結論】+【理由(根拠)】
例:「本件は○○にあたり、△△が認められる。なぜなら□□の要件を満たすからである。」
- 論点(10字):「何の問題か」
- 結論(20字):「〜できる/〜できない」
- 理由(30字):「〜の要件を満たす/条文○条による」
= 合計約60字。この型を使えば、採点者が配点箇所を拾いやすくなり、点が伸びます。
4. 民法と行政法の書き方の違い
🟧 民法:事実を「法的言葉」に置き換える
出題例:「AがBに代理権を与えずに契約した」
→「Aに代理権がないため、本人に効果は帰属しない。ただし表見代理の要件を満たせば本人に効果が生じる。」
- 書き方の型:
「○○は□□であり、△△が成立する。なぜなら〜(条文○条)」 - コツ:“誰が誰に何をしたか”→条文の要件語で言い換える

🟦 行政法:要件と効果を「条文順」に並べる
出題例:「処分の執行停止」
→「執行停止は、回復困難な損害を避ける緊急の必要があり、公益を害しないとき認められる。」
- 書き方の型:
「○○は、要件A・Bを満たすとき、△△できる。」 - コツ:数字・期間・主体(処分庁/審査庁)を正確に書くと一気に加点。

5. 合格者のリアル体験談
体験談①|38歳・営業職(初学)
「最初は“書く練習”が苦痛でした。けど『60字テンプレート』に沿って結論→理由→根拠の順で書くと、1問5分で終わるように。
模試で記述平均12点→18点になりました。」
体験談②|42歳・事務職(再挑戦)
「民法の事例を“図解”してから書くようにしたら、整理が早くなりました。
“要件語”をメモしてから書くことで、採点者の目線が分かるようになりました。」
6. 忙しい社会人のための「択一連動型」記述トレーニング
記述だけを別でやると続きません。
択一学習と連動させるのがコツです。
| タイミング | 練習内容 | 時間 |
|---|---|---|
| 朝(通勤中) | 択一で扱った論点を1つ選ぶ | 5分 |
| 昼(休憩中) | 「論点→結論→理由」を口に出す | 5分 |
| 夜(帰宅後) | ノートに60字で書く | 10分 |
➡ 15分/日で1問完結。 択一と記述を同時に回すと知識が定着します。
7. 記述式に強くなる教材と講座
アガルート行政書士講座(おすすめ)
- 記述式の60字テンプレート指導がわかりやすい
- 添削+音声解説付きで、短時間でも復習できる
- 「択一→記述」連動の復習ルートを推奨

(参考)他講座の特徴
- フォーサイト:フルカラーでビジュアル理解に強い
- 資格スクエア:講義が分かりやすくAIサポートが充実
- スタディング:スマホでスキマ学習が可能

8. 内部リンク(関連記事)


9. まとめ|「書く」より「構成」で点を取る
- 記述式は文章のうまさより型通りの構成で勝負。
- 「論点→結論→理由」の順で書けば、採点者が迷わない答案になる。
- 択一の論点を1日1つ60字に要約するだけでも、合格点に近づける。
- 択一の過去問を1問選ぶ
- 「論点→結論→理由」で60字答案を書く
- 模範解答と比べて足りなかった語(要件・条文番号)を追記
この習慣を1ヶ月続ければ、記述式はもう怖くありません。
“書ける人”は、型を知っている人です。
社会人の行政書士試験の勉強法はこちらの記事をご覧ください。


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