はじめに:40代からのリスキリングに「商法」が立ちはだかる?
行政書士試験における「商法・会社法」は、全体から見れば出題数が少ない科目です。しかし、その一方で内容が複雑・難解であることから、多くの受験者が「捨て科目」として扱いがちです。
とはいえ、全5問中、2問以上正解すれば有利になるのがこの科目の特性。つまり、商法は「全てを捨てるのではなく、出るとこだけ拾って効率よく得点する」という発想が必要です。
この記事では、40代のリスキリングを目指す社会人のために、忙しくても取り組める最短攻略法を紹介します。限られた学習時間で得点を最大化するための考え方と学習法、そして出題傾向を踏まえた「覚えるべきポイント」をお伝えします。

商法ってなんか難しそう。



民法に比べて馴染みがないからね。
あと、覚えるのが多くて大変です。



確かにそうですね。
ですから、ポイントを絞って学習しましょう。
第1章:商法とは?行政書士試験での位置づけ
商法・会社法の出題概要
- 出題数:全60問中 5問
- 試験範囲:主に**会社法(株式会社関連)**が中心、その他商法総則・商行為なども対象
- 難易度:中~高(※初学者には難解な条文が多い)
出題傾向の特徴
過去問を分析すると、以下のような傾向が見られます。
出題テーマ | 出題頻度 |
---|---|
株式会社の機関設計(取締役会・監査役) | 高 |
株式・株主総会 | 高 |
商行為の定義・種類 | 中 |
商人・使用人の概念 | 低〜中 |
第2章:捨てずに拾う!商法の戦略的学習とは
「商法は捨てる」は戦略ミス?
多くの受験者が「商法は配点が低いから捨ててもいい」と考えがちです。しかし、以下の点を考慮すると完全放棄は危険です。
- 基礎法学や一般知識で「足切りリスク」がある場合、商法でカバーが可能
- 毎年1~2問は**「知っていれば取れるサービス問題」**が出題される
- 他科目が苦手な場合の得点調整弁になり得る
商法の学習方針
- 全体をやる必要はない
- 出題実績のあるポイントに絞る
- 条文理解よりも「問題演習中心」で対応する



選択と集中です。
民法と行政法の勉強時間を確保するために、商法は頻出分野に絞って学習しましょう。



割り切りが必要ということだね。
第3章:40代社会人向け|最短で攻略する商法学習の手順
ステップ①:出題実績のあるテーマだけに集中
以下は、10年分の過去問を分析して抽出した「出るテーマ10選」です。
テーマ | 出題例 |
---|---|
株主総会と議決権 | 議決権制限株式、定足数、特別決議 |
取締役・取締役会 | 職務代行者、責任、任期 |
株式会社の設立・種類 | 発起設立、募集設立、公開会社 |
株式の譲渡制限 | 承認機関、譲渡制限付き株式 |
監査役・会計監査人 | 役割、選任、解任 |
商行為の定義・特徴 | 商人の定義、営業的行為 |
使用人・代理権 | 支配人の行為と会社の責任 |
商業登記の効果 | 登記の公示力、対抗要件 |
会社の計算 | 決算公告、剰余金分配 |
持株会社と子会社 | 関係会社の定義、制限内容 |
💡ここがポイント
この10項目だけに学習時間の8割を集中することで、2〜3問以上の得点を狙えます。
ステップ②:条文の丸暗記は不要。問題ベースで学ぶ
商法の条文は長く難解なものが多いため、丸暗記は非効率。代わりに「過去問ベースで選択肢を読む→その根拠を理解する」という形で学ぶと、自然と知識が定着します。
ステップ③:講座や参考書を厳選
40代の社会人が独学で商法をゼロから理解するのは、時間効率が悪すぎます。以下のような教材の活用が現実的です。
第4章:40代会社員が商法で得点した成功事例
事例:48歳・建設会社勤務・Tさん
- 総学習時間:300時間
- 商法にかけた時間:20時間(全体の6.6%)
- 得点:5問中3問正解
「最初は全カットしようと思っていましたが、講座の講師が“2問だけは拾える”と強調していたので信じてやったら、本当に出たテーマが一致して驚きました。」



通信講座を利用すれば、このあたりはとても効率的にやってくれます。


第5章:まとめ|商法は“賢く拾って得点源”にせよ
行政書士試験において、商法は「全力で対策する科目」ではありません。しかし、必要なところだけ拾えば得点できるという、非常に戦略性の高いパートです。
今日からできるアクションプラン
- ✅ 商法の頻出10テーマをメモする
- ✅ 過去問10年分から該当テーマだけ解いてみる
- ✅ 自分に合った通信講座で必要部分だけ学ぶ
40代のリスキリングは、時間とエネルギーをどこにどう配分するかが成否を分けます。商法においては、「全体を捨てず、出るところだけ拾う」ことこそが、社会人受験生にとっての最短ルートです。






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