行政書士試験における「五肢択一」の攻略テクニック大全

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42 行政書士試験における「五肢択一」の攻略テクニック大全

「知識は入れたのに、選択肢で迷う」「正誤問題に振り回される」——よくある悩みです。
五肢択一は知識 × 解き方(技術)で点が安定します。ここでは、形式別の戦い方と科目別の急所、そして時間配分の現実解を示します。

行政書士試験の勉強法を知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。


目次

1. 出題の全体像(押さえるべき事実)

  • 五肢択一は全60問中40問前後。配点の約6割を占める。
  • メインは行政法(約19問)・民法(約9〜10問)
  • 憲法・商法は頻出条文で拾い、一般知識は足切り対策(最低3/6正答)が絶対条件。
基本方針
  • 行政法=確実に拾う/民法=パターン化して時間短縮
  • 一般知識(文章理解2+情報法含む)=足切り回避を最優先

2. 失点原因 → その場で直すチェックリスト

よくあるミス今日からの直し方
設問を読まずに選択肢へ突入設問→選択肢→本文根拠の順を固定
消去法を使わず“当てに行く”明確に×の選択肢から消す
「すべて/必ず/一切」につられる極端語に▲を付け、慎重に読む
最新改正の取りこぼし直近改正の“例外”だけメモして試験前に再読

3. 形式別の攻略(問題の“型”に合わせる)

3-1. 正しいものはどれか

  • 戦い方×の根拠が言える肢から捨てる → 残りを本文・条文で確認
  • コツ:「原則の言い回し」が正解肢になりやすい(例外で惑わせてくる)

3-2. 誤っているものはどれか

  • 戦い方確信して×と言い切れる肢を先に拾う(“確信犯”から消去)
  • コツ:条文の語尾・数字・期間の“1語違い”に注目

3-3. 組合せ(ア〜オの正誤)

  • 戦い方明らかな×を1つ見つけ、×を含む組合せを一掃 → 残った候補を本文照合
  • コツ判断済の肢に○×印をつけ、選択肢を往復しない

4. 科目別“要件→効果”で解く(迷わない読み筋)

五肢択一は「要件(条件)→効果(結論)」の流れで読むとブレません。

4-1. 行政法(最重要)

  • 取消/無効
    • 要件:瑕疵の性質・程度・明白性
    • 効果:取消なら原則遡及なし、無効は初めから効力なし
    • 数字:不服申立て・出訴期間は日数を狙われやすい
  • 行政不服審査
    • 要件:不利益処分か/却下・棄却の区別
    • 効果:執行停止の要件キーワード(回復困難な損害 等)
  • 行政事件訴訟
    • 要件処分性/原告適格/出訴期間
    • 効果:取消判決の効力(第三者・将来効)

ひっかけ

  • “原則”の文言が正しいのに、例外を挟んで否定してくる
  • 出訴期間・申立期間の数字を1語差でズラす

4-2. 民法(事例は図解して勝つ)

  • 代理
    • 要件:基本代理権/顕名/本人のため
    • 効果要件欠け=本人に効果帰属せず(表見代理の要件を確認)
  • 意思表示(錯誤・詐欺・強迫):
    • 要件の違い → 効果(取消/無効/第三者対抗)を整理
  • 債権(履行遅滞・履行不能・解除):
    • 要件:責めに帰すべき事由 等
    • 効果:損害賠償/解除の可否
  • 相続
    • 要件:法定相続人・代襲・遺留分
    • 効果:持分計算(比率でひっかけ)

事例の手順:当事者を左右に配置 → 誰が誰に何を請求? → 要件→効果で当てはめ

4-3. 憲法

  • 判例の規範(“なぜ”の部分)を一文で覚える → 言い換えに強くなる
  • 言い回し:「違反しない/合憲」vs「違反する/違憲」の否定肯定の入れ替えが定番

4-4. 商法(会社法を数字で拾う)

  • 特別決議=出席株主の2/3以上株主総会招集:公開2週・非公開1週(短縮可)取締役任期:原則2年(非公開は最長10年可)
    数字・期間・割合丸暗記カード

4-5. 一般知識(足切り回避の動線)

  • 文章理解しかし/つまり/したがってに線 → 根拠一致で選ぶ
  • 情報・個人情報保護法定義・第三者提供(オプトアウト不可の例)・改正点だけ比較暗記

5. そのまま使える「解答ルーチン」(1問あたり約2分)

  1. 設問を見る(20秒):主語・客体・“正しい/誤り”を指でなぞる
  2. 選択肢精査(60秒):本文・条文の根拠語を探す
  3. 消去法(40秒):×と言い切れる肢から削る(極端語に警戒)
  4. 決断(20秒):迷ったら知っているルールに合う方を採用 → マーク&次へ

1分以上迷ったら一旦保留。戻る時間を最後に確保。


6. 得点効率で決める「解く順番」と時間

推奨オーダー

  1. 行政法(取りやすい問題を先に回収)
  2. 一般知識の文章理解2問(足切り保険)
  3. 憲法・商法(短文×数字・言い回し)
  4. 民法(事例は図を書き、取れるものから)
  5. 迷い問題の再チャレンジ

目安(180分)

  • 行政法:45分
  • 一般知識(文章理解含む):25分
  • 憲法・商法:20分
  • 民法:40分
  • 見直し・戻り:50分(各科目の保留を回収)

一般知識は足切り3/6を死守。文章理解2問は確保前提で時間配分。


7. ひっかけパターン集(赤ペンでノートへ)

  • 極端語:「すべて/一切/必ず/常に」→ ×の可能性大
  • 語尾すり替え:「できる」と「しなければならない」
  • 原則と例外の逆転:原則を例外化して不正解に
  • 期間・割合の1語違い:2週間⇔1週間、過半数⇔2/3
  • 適用範囲の拡大:要件が欠けているのに効果だけ主張

8. 体験談(リアル)

体験談①:38歳・営業(初学)

「“誤っているもの”は**×確信肢から消す、に変えただけで正答が安定。
民法は図にして
誰が誰に何を請求かを書き、要件→効果で当てはめ。
模試の択一は
6割→8割**まで上がりました。」

体験談②:41歳・総務(再挑戦)

行政法→文章理解→憲法・商法→民法の順に固定。
会社法は数字カードで暗唱、“公開2週・非公開1週・特別決議2/3”。
本試験は一般知識の足切りを回避して、総点が一気に安定しました。」


9. 練習メニュー(平日30分/休日90分)

  • 平日(30分)
    • 10分:五肢択一を1問(設問→根拠→消去)
    • 10分:誤り肢の言い直し(正しい文に直して1行メモ)
    • 10分:数字カード(会社法)と期間カード(行政法)
  • 休日(90分)
    • ミニ模試10問 → 保留→回収の練習
    • 間違いはひっかけパターン表に追記

10. おすすめ通信講座|“解答技術”を最短で身につける

アガルート行政書士講座(おすすめ)

  • **形式別の解法動画(正しい/誤り/組合せ)**が充実
  • 質問制度・添削で“誤り肢の言い直し”を即修正
  • 数字カード・期間表など“小道具”が豊富で、通勤10分で回せる


(参考)他講座の特徴

  • フォーサイト:フルカラーでビジュアル理解に強い
  • 資格スクエア:講義が分かりやすくAIサポートが充実
  • スタディング:スマホでスキマ学習が可能

12. まとめ|“型で解く”から、点が安定する

  • 形式別の戦い方(正しい/誤り/組合せ)を使い分ける
  • 要件→効果で読むと、事例問題でも迷わない
  • 時間は点の出る順で配分し、文章理解で足切り回避
👉 今日の10分
  1. 過去問を1問だけ解く(設問→根拠→消去)
  2. 誤り肢を正しい日本語に言い直す
  3. 行政法の期間・会社法の数字カードを音読

これで、五肢択一は“運ゲー”から“固定得点ゾーン”に変わります。

社会人の行政書士試験の勉強法はこちらの記事をご覧ください。

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