宅建の通信講座をスタディングとアガルートの2つに絞ったなら、決め方はこうです。費用を抑えてスキマ時間で回したいならスタディング、講義の厚さと合格特典で選ぶならアガルート。どちらが優れているかではなく、あなたが「毎月いくら出せて、どこまで手を掛けてほしいか」で答えが変わります。
数字で言うと、合格に必要な教材が一通りそろうコース同士でスタディングのコンプリート(ペーパーレス版)24,800円に対し、アガルートの入門カリキュラム/フルは107,800円。差は約8万3千円です。この差の中身が何なのかを、料金・合格実績・教材・特典・弱点の順に1対1で並べていきます。
費用を抑えてスマホ中心で進めたいならスタディング。講義の厚さ、回数つきの質問サービス、合格したら受講料が返ってくる特典まで含めて選ぶならアガルート。価格差はそのままサポートの厚みの差です。
(※2026年7月確認済み:価格・合格実績・割引条件は2026年7月31日に各社公式サイトで確認した内容です。キャンペーンや実績は更新されるため、申込直前に公式で最新の表示をご確認ください。)
結論:費用を抑えてスキマ時間で回すならスタディング、講義の厚さと合格特典で選ぶならアガルート
2社の性格ははっきり分かれています。スタディングは、1動画5分から刻んだ講義とスマホ完結の演習で「机に向かえない日でも進む」ことに全力を注いだ講座です。アガルートは、41時間の入門総合講義と過去問10年分、講師への質問30回までを1つのカリキュラムに詰め込み、合格したら受講料が全額戻る特典まで用意した講座です。
だから判断は、価格の大小ではなく生活のかたちで決まります。平日は通勤の20分と昼休みしか取れず、教材代は数万円までと決めているなら、スタディングを選んで浮いた予算を模試や市販問題集に回すのが現実的です。逆に、週末に3時間まとめて机に向かえて、「分からない箇所を人に聞ける環境」に7万円以上払う覚悟があるなら、アガルートの厚みが効いてきます。
もう一つ、8月以降にこの記事を読んでいる人へ先に伝えておくことがあります。2026年度(令和8年度)の宅建試験は10月18日(日)ですが、受験申込は7月で締め切られています。申込を済ませていない場合、今から買う講座は実質「翌年の試験に向けた前倒しスタート」です。両社とも現在販売中なのは2026年(令和8年度)合格目標のカリキュラムなので、この点だけは申込前に必ず確認してください。
料金を1対1で比べる(税込・2026年7月31日確認)
まず全コースの税込価格を並べます。スタディングは冊子テキストが付くかどうかで価格が変わるため、冊子付版とペーパーレス版を分けて書きました。
| スタディング(2026年度合格目標) | ペーパーレス版 | 冊子付版 |
|---|---|---|
| ミニマム(インプットのみ) | 14,960円 | 設定なし |
| スタンダード | 19,800円 | 24,800円 |
| コンプリート(一番人気) | 24,800円 | 29,800円 |
| アガルート(2026年/令和8年度合格目標) | 税込価格 | 販売期間 |
|---|---|---|
| キックオフ宅建士(12時間の短期集中) | 10,780円 | 2026/10/12まで |
| 入門カリキュラム/ライト(主要4講座) | 54,780円 | 2026/10/12まで |
| 入門カリキュラム/フル(全10講座) | 107,800円 | 2026/10/12まで |
| 中上級カリキュラム/ライト(主要4講座) | 76,780円 | 2026/10/12まで |
| 中上級カリキュラム/フル(全9講座) | 129,800円 | 2026/10/12まで |
ここで注意したいのが、スタディングの冊子付版とペーパーレス版は同じコース名でも中身の届き方が違う点です。ペーパーレス版に冊子テキストは付きません。紙に線を引いて覚えたい人がペーパーレス版を選ぶと、あとから市販テキストを買い足すことになります。スタンダードで5,000円、コンプリートで5,000円の差なので、紙が要るかどうかは最初に決めてしまうほうが安く済みます。
そして意外に思われるかもしれませんが、2社の中で単純に一番安いのはアガルートのキックオフ宅建士(10,780円)です。ただしこれは12時間で試験範囲の骨格だけをつかむ短期集中講座で、過去問集も模試も付きません。スタディングのミニマム14,960円も同じく講義とWEBテキストだけのインプット専用コースです。この2つは「合格まで一本で走る教材」ではないので、価格だけを見て選ぶと後から買い足しが発生します。
同じ土俵で比べるなら、演習まで含んだコース同士です。スタディングのコンプリート(ペーパーレス24,800円・冊子付29,800円)に対し、アガルートは入門ライト54,780円、入門フル107,800円。ライトなら約2倍、フルなら約4倍の開きになります。
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合格実績の比べ方 — 公表している中身がそもそも違う
この2社の実績は、同じ物差しでは比べられません。アガルートは合格率を公表し、スタディングは合格者数だけを公表して合格率は出していないからです。ここをごまかして「率の高いほうが良い講座」と書くと判断を誤ります。
アガルートが出しているのは、令和7年度(2025年度)の一発合格率77.01%という数字です。同年度の全国平均18.67%の4.13倍にあたります。注意点は2つあって、ひとつはこれが「アガルート有料講座受講生の実績」であること、もうひとつが受講生全体の合格率ではなく一発合格率だということ。つまり「初挑戦で受かった人の割合」を切り出した数字です。
スタディングが出しているのは人数です。2025年度試験の合格者1,230名、累計3,388名。ただしこれは「宅建士合格コースを受講し、合格体験記を提出した方の人数」で集計したものです。合格しても体験記を出していない人はここに入りません。だから実際の合格者はこれより多いはずですが、母数(受講者総数)が公表されていないため、率に直すことはできません。
整理すると、アガルートの数字は「割合は出せるが、対象を一発合格者に絞っている」。スタディングの数字は「規模は分かるが、割合は出せない」。どちらも自社に都合の良い切り口で出すのが業界の常なので、数字は講座選びの決め手ではなく参考材料と考えてください。実績で選ぶなら、比較可能な形で率を公表しているのはアガルートだけ、という事実だけを持ち帰れば十分です。
教材とサポートの違い
講義の長さ — 5分刻みか、41時間の本編か
スタディングの講義は1動画5分から。通勤電車で1本見て、乗り換えで一問一答を数問解く、という進め方ができます。倍速再生に対応し、AIが弱点を拾って復習問題を自動で出してくれるので、学習計画を自分で組むのが苦手でも手が止まりにくい作りです。
アガルートの入門カリキュラムは、中心となる入門総合講義が41時間。9段階の倍速再生とアプリのダウンロード機能があるのでスマホでも進みますが、1本あたりの密度は明らかに高めです。短期集中のキックオフ宅建士は12時間で、1チャプター15分前後にまとまっています。
スマホ完結度 — 紙が要るかどうかで分かれる
スタディングは講義・WEBテキスト・問題演習・模試までスマホ1台で完結します。紙が欲しい人は冊子付版を選べばテキストが届きます。アガルートは製本テキストが届き、それに加えてデジタルブック機能でオンライン閲覧・マーカー・ふせんが使えます。演習はオンラインのTOKERUKUNで過去問を繰り返し解ける形です。「紙を前提にデジタルも用意」がアガルート、「デジタルを前提に紙も選べる」がスタディングと覚えておくと間違えません。
質問対応 — ここが価格差の正体
両社の値段の差は、ほぼここに集約されます。アガルートの質問サービス「KIKERUKUN」は受講料に含まれ、フルカリキュラムで30回、ライトカリキュラムで10回まで講師や有資格者に質問できます。さらにフルカリキュラムの受講生には、講師に相談できるバーチャル校舎、学習スケジュールを相談できる学習サポーター、月1回のホームルーム動画が付きます。これらはライトカリキュラムでは対象外です。
スタディングの質問は、学習Q&Aチケット制です。宅建士講座の価格は1枚1,500円、5枚6,000円、10枚9,000円。コンプリートには10枚が最初から付きますが、ミニマムとスタンダードは別売りのオプションです。つまりスタンダード以下を選ぶと、質問するたびに1回1,500円前後の追加費用がかかります。自分で調べて先に進めるタイプなら気になりませんが、つまずくたびに聞きたい人には向きません。
割引と特典で実質額はどう変わるか
表示価格だけで判断すると損をします。特にアガルートは割引と合格特典の設計が細かく、条件に当てはまる人は実質負担が大きく下がるからです。
アガルートの割引はフルカリキュラム限定
用意されている割引は6種類です。他校乗換割引20%OFF、アガルート宅建講座の再受講割引20%OFF、他資格試験合格者割引(アガルートの講座で合格した人は20%OFF・他社講座で合格した人は10%OFF)、キックオフ受講経験者などのステップアップ割引20%OFF、宅建試験の受験経験者割引10%OFF、家族割引10%OFF。他資格試験合格者割引の対象は行政書士・マンション管理士・管理業務主任者・賃貸不動産経営管理士・競売不動産取扱主任者・FP技能検定・社会福祉士です。
アガルートの割引制度は、いずれも対象が入門カリキュラム/フルと中上級カリキュラム/フルに限られます。ライトカリキュラムとキックオフ宅建士は割引の対象外です。併用もできず、申請は購入前に済ませる必要があります(購入後の申請は受け付けられません)。
たとえば宅建を一度受験したことがある人が入門カリキュラム/フルを申し込むと、受験経験者割引10%OFFで107,800円が実質97,020円前後になります。他校からの乗り換えなら20%OFFなので86,240円前後。条件に当てはまるかどうかで2万円以上変わるので、申込ボタンを押す前に割引ページを開くだけの価値はあります。
合格特典 — アガルートは全額返金、スタディングは3,000円
アガルートの合格特典は、受講料の全額返金かお祝い金1万円のどちらかです。全額返金の条件は、合格通知書データの提出・合格体験記の提出・合格者インタビューへの出演の3つすべて。お祝い金1万円は合格通知書と合格体験記の2つで受け取れます。返金されるのは対象講座の税抜価格で、単科講座は含まれません。そしてこの特典も対象は入門カリキュラム/フルと中上級カリキュラム/フルだけで、ライトとキックオフは対象外です。
裏を返せば、入門フル107,800円は「受かってインタビューまで出れば税抜98,000円が戻る」講座でもあります。顔と名前が公開される前提なので誰にでも勧められる話ではありませんが、それを受け入れられるなら価格の見え方はまったく変わります。
スタディングの合格お祝い制度は、デジタルギフト3,000円分です。条件は、対象コースを購入して2026年度の宅建試験に合格し、合格発表後のアンケートと合格体験談に回答して、2026年12月31日までに合格の連絡をすること(法人申込は対象外)。金額は控えめですが、ミニマムを含む全コースが対象という点はアガルートより間口が広い部分です。無料登録の3大特典として初回講座のお試しと10%OFFクーポンも用意されています。
教育訓練給付金は両社とも宅建は対象外
受講料の20%が戻る一般教育訓練給付金は、この2社の宅建講座では使えません。アガルートの給付金対象講座一覧に載っているのは行政書士試験と社労士試験の2つだけで、宅建はありません。スタディングの対象講座一覧にも中小企業診断士・税理士・社労士・簿記1級・FP・マンション管理士/管理業務主任者などは並んでいますが、宅建士は入っていません。どちらも公式の対象講座一覧そのものを確認した結果です。宅建で給付金を使いたい場合は、この2社以外を探すことになります。
なお、割引については時期によってキャンペーンやセールが出ることがあります。適用中かどうかは変動するので、申込直前に各社の公式サイトで今の表示を確認してください。
【両社の弱点】選ぶ前に知っておくこと
スタディングの弱点
いちばん大きいのは、講師に質問するのが有料だという点です。コンプリート以外を選ぶと、質問1回につきチケット代がかかります。次に、合格率を公表していないため「受講生の何%が受かるのか」を数字で確認できません。そして最安のミニマム14,960円はインプット専用で、問題集も過去問集も模試も付きません。「安いから」とミニマムを選ぶと、演習教材を別に用意することになり結局スタンダード以上と変わらない出費になりかねない点は押さえておいてください。紙のテキストが必要なら冊子付版を選ぶ必要があり、そのぶん5,000円上がります。
アガルートの弱点
弱点は価格と、その価格の「効く範囲」が限定されていることです。合格に必要な一式がそろう入門カリキュラム/フルは107,800円で、スタディングのコンプリートの約4倍。しかも安いライトカリキュラムやキックオフ宅建士を選ぶと、割引制度も合格特典もバーチャル校舎などのフォロー制度も付きません。アガルートの魅力を受け取るには、実質的にフルカリキュラムを買う必要があるという構造です。加えて、全額返金には合格者インタビューへの出演が条件に入るため、氏名や映像の公開に抵抗がある人は実質お祝い金1万円が上限になります。
▶ フォーサイトも含めた3社で比べたい人は、スタディングとフォーサイトの宅建講座比較もあわせて読むと、価格と合格率の位置関係がつかめます。
タイプ別:あなたはどっち?
予算3万円以内で収めたい人 → スタディング
教材費の上限を決めているなら、選択肢はスタディングです。コンプリートならペーパーレス24,800円・冊子付29,800円で、講義から模試、質問チケット10枚までそろいます。アガルートで同じ範囲を狙うと入門フル107,800円。予算が上限を決めているタイプの人にとって、ここは迷う場面ではありません。
分からない箇所を人に聞きたい人 → アガルート
独学で一度つまずいた経験がある人、権利関係で手が止まった記憶がある人は、質問できる環境にお金を払う価値があります。アガルートの入門カリキュラム/フルなら質問30回が受講料に含まれ、講師に相談できるバーチャル校舎と学習サポーターも付きます。「聞ける相手がいない」が挫折の原因だった人ほど、この差は価格差を上回ります。
学習時間がスキマ時間しかない人 → スタディング
平日の勉強が「通勤の20分×2回と昼休みの15分」で終わる人は、教材が5分単位で切れているかどうかが継続を左右します。スタディングは1動画5分から、AIが復習のタイミングまで提案してくれるので、机に向かえない日でも学習が止まりません。荷物も増えません。
割引が使える人・受かったら取り返したい人 → アガルート
他校の講座を受けたことがある、宅建を受験したことがある、行政書士や賃貸不動産経営管理士などに合格している。どれかに当てはまるなら、アガルートは10〜20%引きで買えます。さらに合格して条件を満たせば税抜価格が全額戻る設計です。「初期費用は出せるが、受かったぶんは取り返したい」という考え方の人には、この組み合わせが効きます。
迷ったらこれ
それでも決まらないなら、スタディングのコンプリートを選んでおくと後悔しにくいです。理由は3つあります。宅建は独学合格者も一定数いる試験で、講義の厚みより演習量が効くこと。コンプリートには模試3種と質問チケット10枚まで含まれ、演習面で不足がないこと。そして万一今年届かなくても、更新版が11,900円台から用意されていて2年目の負担が軽いことです。
例外は、独学や他校で一度失敗している人です。前回の敗因が「聞ける相手がいなかった」ことなら、同じ環境をもう一年繰り返すより、質問30回とフォロー制度が付くアガルートの入門カリキュラム/フルに切り替えるほうが近道です。他校乗換割引20%OFFが使えるうえ、受かれば全額返金の対象にもなります。
よくある質問
Q. 働きながら3〜4か月で受かりますか?
A. 一般に宅建の学習時間は300時間前後が目安とされます。1日2時間なら5か月、平日1時間+休日4時間なら4か月ほどの計算です。どちらの講座も社会人向けに設計されていますが、期間が短いほど演習量が勝負になります。時間が足りない前提なら、教材を絞って回転数を上げられるスタディングのほうが計画を立てやすいです。
Q. スタディングのミニマムだけで合格できますか?
A. おすすめしません。ミニマムはインプット専用で、スマート問題集も過去問集も模試も含まれていません。宅建は過去問の反復で伸びる試験なので、演習教材を別に買い足す前提になります。合計額を考えると、最初からスタンダード以上を選ぶほうが結果的に安く収まるケースが多いです。
Q. 冊子付版とペーパーレス版、どちらを選ぶべきですか?
A. 手を動かして覚える人、電車で紙をめくりたい人は冊子付版です。差額はスタンダード・コンプリートとも5,000円。逆に「テキストはスマホで十分」と言い切れる人はペーパーレス版で問題ありません。あとから冊子だけ買い足すより、最初に決めたほうが総額は下がります。
Q. 今から申し込んで今年の試験に間に合いますか?
A. 2026年度試験の受験申込は7月で締め切られています。まだ受験申込をしていないなら、今年の受験そのものができません。すでに申込を済ませている人は、両社とも2026年(令和8年度)合格目標のカリキュラムを販売中なので今からでも間に合います。アガルートは各コースとも2026年10月12日までの販売です。
まとめ
もう一度整理します。費用を3万円以内に収めてスキマ時間で回すならスタディングのコンプリート。質問30回とフォロー制度、そして合格したら全額返ってくる設計まで含めて選ぶならアガルートの入門カリキュラム/フル。教育訓練給付金はどちらの宅建講座も対象外なので、実質負担を左右するのはアガルート側の割引と合格特典です。
どちらも無料で中身を試せます。スタディングは無料登録で初回講座と10%OFFクーポン、アガルートは資料請求でサンプル講義とサンプルテキストが届きます。講師の話すテンポとテキストの見やすさは相性がすべてなので、両方試してから決めるのが結局いちばん早いです。
フォーサイトを含めた3社を順位づけで見たい人は、ランキング記事もどうぞ。

※本記事の価格・合格実績・割引条件・特典条件は2026年7月31日に各社公式サイトで確認した内容です。効果や成果には個人差があります。内容は変更されることがあるため、申込前に必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。
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