【2026年最新】社労士と行政書士どっちが先?40代からの決め方

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行政書士と社労士で迷っているなら、行政書士を先に取ってください。行政書士試験に合格すると、それだけで社労士試験の受験資格が手に入るからです。社労士は原則として大学卒業などの学歴が必要ですが、行政書士の合格者は、学歴とは関係なく受験できます。学歴の欄で社労士をあきらめていた人にとって、順番はそのまま答えになります。

順番を決める材料はもう1つあります。令和7年度(第57回)の社労士試験の合格率は5.5%でした。行政書士の例年10%台と比べると、社労士の方が狭い門です。難しい方を後ろに置いた方が、途中で折れにくくなります。

目次

結論:迷っているなら行政書士が先。理由は3つ

1つ目は、行政書士試験に受験資格がないことです。学歴も年齢も問われず、申し込めば誰でも受けられます。社労士はそうはいきません。学歴・実務経験・国家試験合格のどれか1つを満たしていないと、申込の段階ではじかれます。勉強を始める前に、まず受験できるかどうかを調べないといけない試験です。

2つ目は、この2つの関係が一方通行だからです。行政書士に合格すれば社労士の受験資格が手に入りますが、その逆のルートはありません。行政書士にはもともと受験資格がないので、社労士に合格しても得られるものがないからです。どちらから始めてもいい立場なら、あとで効いてくる方を先に取った方が得をします。

3つ目は合格率です。行政書士は例年10%台、社労士は令和7年度(第57回)で5.5%。同じ1年をかけるなら、通過できる可能性が高い方を先に置いた方が、勉強の習慣も自信も手元に残ります。

例外は、すでに社労士の受験資格を持っていて、仕事が労務・人事に直結している人です。大学を出ていて、給与計算や社会保険の手続きを日常的に触っているなら、行政書士を挟まずに社労士へ向かった方が早い。ただしその場合の壁は受験資格ではなく、あとで触れる「全科目の足切り」です。

行政書士に合格すると、社労士試験の受験資格が手に入る

社労士試験は、受験資格を満たした人しか受けられません。その受験資格は3つの分類に分かれていて、どれか1つを満たせば足ります。

分類中身
学歴大学・短大・高専の卒業、専門学校の卒業(2年以上かつ1,700時間以上)、厚生労働大臣が認めた学校の卒業など
実務経験労働社会保険諸法令に基づいて設立された法人の役員・従業者として実施事務に3年以上従事、公務員、社労士の補助者、労働組合の役員、企業の労務担当役員など
国家試験合格厚生労働大臣が認めた国家試験の合格者、司法試験予備試験等の合格者、行政書士試験の合格者

3つ目の「国家試験合格」に、行政書士試験がはっきり名前を出しています。ここが効きます。学歴も実務経験も関係なく、行政書士試験に合格した事実だけで社労士の受験資格が成立します。高校を出てすぐ就職した人、大学を中退した人、専門学校の時間数が足りない人。学歴の欄で止まっていた人が、試験1つで先へ進めます。

気をつける点が2つあります。受験資格になるのは合格であって、受験したことではありません。そして社労士試験の申込時には、受験資格を証明する書類(受験資格証明書)の提出が必要です。行政書士の合格を証明する書類は捨てずに保管してください。

社労士の受験資格になるのは「行政書士試験の合格」です。受験しただけでは足りません。申込時には受験資格証明書の提出が必要なので、行政書士の合格を証明する書類は必ず手元に残しておいてください。

なお、社労士の受験資格になる国家試験は行政書士だけではありません。行政書士を含めて80ほどが指定されています。自分の持っている資格が該当するかどうかは、社会保険労務士試験オフィシャルサイトの受験資格のページで確認してください。

行政書士と社労士を数字で比べる

差がはっきり出るのは、受験資格・申込期間・合格基準の3つです。申込の判断に直結する項目だけを並べます。

行政書士社労士
受験資格なし(誰でも受験できる)あり(学歴・実務経験・国家試験合格のいずれか)
受験手数料10,400円15,000円(払込手数料は受験者負担)
申込期間7月下旬〜8月下旬
(2026年度はネット7月21日〜8月24日17時/郵送は8月17日消印有効)
官報公示(毎年4月中旬)〜5月31日
試験日2026年11月8日(日)13時〜16時公式ページで確認できず
合格率例年10%台5.5%(令和7年度・第57回。前年6.9%)
合格基準300点満点中180点。足切りは基礎知識の1つ総得点と各科目に基準点。いずれかを割れば不合格
合格発表2027年1月27日(水)2025年10月1日(水)=令和7年度

手数料の差は4,600円です。この差で決める人はいないでしょう。効いてくるのは残りの2つです。

1つは申込期間。社労士は春(4月中旬〜5月31日)、行政書士は夏(7月下旬〜8月下旬)で、まったく重なりません。同じ年に両方へ申し込むことが、日程の上では可能です。この点はあとで順番の設計に使います。

もう1つは合格基準の作りです。行政書士は「300点中180点」という1本の線ですが、社労士は総得点の線に加えて科目ごとの線があります。ここが難易度の本体です。

社労士の試験日は、公式サイトで確認できませんでした。その年の官報公示と公式サイトで必ず確かめてください。「例年この時期のはず」で学習計画を組むと、直前期がずれます。

難しさの正体は「足切りの数」の違い

合格率の差より受験生を苦しめているのは、足切りの数です。

行政書士は300点満点で180点を取れば合格します。絶対評価なので、他人の出来には左右されません。足切りは基礎知識の24点だけ。つまり民法や行政法で稼いで、苦手なところを得意なところで補う戦い方ができます。

社労士は作りが違います。選択式8科目・択一式7科目という科目数の多さに加えて、総得点と各科目ごとに基準点が定められ、そのいずれかに達しなければ不合格です。1科目でも基準点を割れば、総得点が足りていても落ちます

出題形式は選択式が8問で計40点、択一式が70問で計70点。科目は労働基準法・労働安全衛生法、労働者災害補償保険法、雇用保険法、労務管理その他の労働に関する一般常識、社会保険に関する一般常識、健康保険法、厚生年金保険法、国民年金法です。この並びを見て「1科目くらい捨てよう」と考えた人は、社労士では戦えません。捨てた1科目がそのまま不合格の理由になります。

言い換えると、行政書士は合計点を集める試験、社労士は穴を作らない試験です。勉強のやり方そのものが変わります。行政書士で通用した「得意科目で押し切る」は、社労士では通用しません。行政書士に合格した人ほど、この切り替えでつまずきます。

もう1つ違うのは、合格基準点が事前に分からないことです。社労士の基準点は合格発表日に公表されます。行政書士のように「180点を取れば受かる」と決め打ちして走ることができません。

行政書士=300点中180点を集める試験。足切りは基礎知識の1つだけ。社労士=総得点に加えて全科目に基準点があり、1科目でも割れば不合格。しかも基準点は合格発表日に公表される。得意科目で押し切る戦い方は、社労士では使えません。

40代・50代からでも遅くないのか

社労士試験の合格者は、30代と40代で6割を占めます。令和7年度(第57回)の内訳は、30代が32.5%で最多、40代が27.5%、20代は12.7%でした。

20代より30代・40代の方が多い試験です。仕事のかたわら勉強している人が主役だということが、数字にそのまま出ています。職業別に見ると会社員が58.4%、公務員が11.7%、無職が11.0%。男女比は男性60.3%、女性39.7%です。

ただし、これを「40代の方が有利」と読むのは行き過ぎです。そもそも受験者の年齢構成が30代・40代に偏っていれば、合格者もその通りに出ます。年齢別の合格率までは確認していません。ここで言えるのは、30代・40代が中心の試験であり、令和7年度に合格した2,376人のうち6割がその年代だった、というところまでです。

規模も押さえておきます。令和7年度は受験者43,421人に対して合格者2,376人、合格率5.5%(前年は6.9%)。合格発表は2025年10月1日でした。年によって1ポイント以上動く試験なので、「毎年ちょうど5%台」と思い込まない方がいいでしょう。

50代以上の内訳は、今回参照した資料では確認していません。自分の年代の割合を正確に知りたい場合は、厚生労働省が公表している合格発表資料を直接あたってください。

申込時期が真逆。だから1年で両方に手が届く

社労士の申込は春、行政書士の申込は夏。締切どうしが約3か月離れているこの並びが、順番を設計するときの土台になります。

社労士の申込は、厚生労働大臣の官報公示(毎年4月中旬)から5月31日まで。行政書士は2026年度で、ネット申込が7月21日から8月24日(月)17時まで、郵送が8月17日(月)消印有効です。

ここから、行政書士から社労士への乗り継ぎが具体的に見えます。2026年度の行政書士試験は11月8日(日)、合格発表は2027年1月27日(水)。社労士の申込は毎年4月中旬から5月31日なので、1月末に合格が分かってから社労士の申込締切まで、約4か月あります。受験資格証明書をそろえる時間としては十分です。

この乗り継ぎの強みは、勉強の手が止まる期間がほとんどないことです。11月に行政書士を受け、1月末に合格が分かり、5月末までに社労士へ申し込む。試験が終わってから合格発表を待つ期間を、そのまま社労士の入門期に充てられます。逆に社労士から始めた人は、この接続を使えません。社労士の合格発表は10月で、そこから行政書士の申込(7月下旬〜8月下旬)までは待ち時間が長くなります。

1つだけ念を押します。社労士の申込は5月31日まで。1日でも過ぎれば次の年まで待つことになります。受験資格証明書の準備を後回しにしないでください。

行政書士・宅建・社労士のトリプルライセンスは狙えるか

狙えます。ただし3つを一気にではなく、2つずつ積み上げる形になります。

学習の相性で見ると、宅建と行政書士は民法が重なります。宅建で民法をひととおりやった人は、行政書士の民法で立ち上がりが速い。一方の社労士は、労働基準法・労災保険・雇用保険・健康保険・厚生年金・国民年金といった労働法と社会保険の科目で構成されていて、宅建とも行政書士とも重なりません。3つ目はゼロから積み上げることになります。

だから順番は「宅建と行政書士を先に、社労士を最後に」が自然です。行政書士を途中に挟むことで、社労士の受験資格の問題も同時に片づきます。

ここで1つ注意があります。宅建(宅地建物取引士)が社労士の受験資格になる国家試験に含まれているかどうかは、当サイトでは確認していません。社労士の受験資格として指定されている国家試験は行政書士を含めて80ほどありますが、その全リストは社会保険労務士試験オフィシャルサイトで確認してください。宅建を持っているから社労士に申し込める、と決めつけないことです。

「行政書士 社労士 最強」という言葉で調べている人が知りたいのは、たぶん「3つ揃えたら食べていけるのか」でしょう。そこは正直に書きます。当サイトでは社労士の年収や開業後の収入を確認していないので、この点には触れません。確実に言えるのは、3つとも取るには年単位の時間がかかること、そして行政書士(例年10%台)より社労士(令和7年度で5.5%)の方が狭い門だということです。「最強の組み合わせ」を先に決めるより、1つ目を確実に取る方が近道です。

宅建の次に社労士はありか

ありです。ただし間に行政書士を挟む方が合理的なケースが多い。理由は3つあります。

1つ目は受験資格。大学・短大・高専を出ていない人は、宅建を持っていても社労士に申し込めるとは限りません。行政書士に合格すれば、この問題は確実に消えます。

2つ目は学習の連続性。宅建の民法は行政書士でそのまま生きますが、社労士には持ち込めません。せっかく作った貯金を使わずに次へ行くのはもったいない話です。

3つ目は難易度の段差。宅建の次にいきなり合格率5.5%(令和7年度)の試験へ向かうより、間に1段はさんだ方が到達しやすくなります。

それでも宅建から社労士へ直行した方がいい人はいます。大学を出ていて受験資格をすでに満たしていて、勤務先で人事・労務・給与計算に関わっている人です。この場合は不動産の知識よりも、日々の実務が試験科目とそのまま重なります。行政書士を挟むより早い。

タイプ別:あなたはどっちを先に取るか

あなたの状況先に取る理由
大学・短大・高専を出ていない行政書士行政書士に合格しないと、そもそも社労士を受験できない可能性が高い
大卒だが、仕事は労務・人事と無縁行政書士受験資格はあるが、全科目に足切りのある試験へいきなり入るのは重い
大卒で、給与計算や社会保険の手続きが日常業務社労士実務と試験科目が重なる。行政書士を挟むより早い
宅建を持っていて次を考えている行政書士民法が重なるうえ、合格すれば社労士の受験資格も付いてくる
2026年のうちに1つ受験したい行政書士社労士の申込は5月31日で締切済み。行政書士は8月24日17時まで(2026年度)
迷って決められない行政書士受験資格がなく、合格すれば選択肢が増える

右端がほとんど「行政書士」に見えると思います。それが実態です。受験資格が一方通行である以上、迷っている段階の人にとっては行政書士が先で間違いありません。社労士を選ぶのは、受験資格を満たしていて、なおかつ仕事が労務に直結している人だけです。

行政書士から始めると決めたなら、次に決めるのは独学でいくか講座を使うかです。独学と通信講座、40代の社会人はどちらを選ぶべきかを比較するで、平日に1時間しか取れない人の現実的な決め方をまとめています。

講座の中身を自分の目で見てから決めたい人は、まず1社のぞいてみてください。

まとめ

行政書士と社労士なら、行政書士が先です。行政書士試験には受験資格がなく、合格すれば社労士の受験資格が学歴に関係なく手に入ります。逆のルートはありません。

難しさの質も違います。行政書士は300点中180点を集める試験で、足切りは基礎知識の1つ。社労士は総得点に加えて全科目に基準点があり、1科目でも割れば不合格です。得意科目で押し切る戦い方は使えません。

年齢を気にしているなら、令和7年度(第57回)の社労士合格者は30代32.5%・40代27.5%。合格者の6割が30代と40代で、会社員が58.4%を占めます。働きながら受かっている人が過半数の試験です。

申込は社労士が4月中旬〜5月31日、行政書士が7月下旬〜8月下旬。2026年度の行政書士試験は11月8日、合格発表は2027年1月27日で、そこから社労士の申込締切まで約4か月あります。行政書士に受かってから社労士へ乗り継ぐ計画は、日程の上では無理なく組めます。

最初にやることは1つです。行政書士の申込期限を確認してください。2026年度はネット申込が8月24日(月)17時まで、郵送が8月17日(月)消印有効。年度が変われば日程も変わるので、行政書士試験研究センターの公式サイトで確かめてください。

社労士だけでなく、宅建やFPも含めて4つまとめて比べたい人はこちらです。

方向が決まったら、次は講座を比べます

この記事の結論は「迷っているなら行政書士が先」でした。行政書士から始めると決めたなら、次は講座を料金と教材で比べる段階です

行政書士に決めた方はこちら

まだ決めきれなくても構いません。料金と必要な学習時間を並べて見ると、机の上で悩むより早く決まります

この記事の数値は、社会保険労務士試験オフィシャルサイト(受験資格・試験概要)、厚生労働省が公表した第57回社会保険労務士試験の合格発表資料、行政書士試験研究センターの公表内容をもとにしています(2026年8月2日確認)。制度も日程も変わります。申し込む前に必ず公式サイトで確認してください。

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